去る5月24日、水戸裁判所土浦支部で、布川事件の再審無罪判決が言い渡され、桜井昌司さん、杉山卓男さんの名誉が、43年もの年月を経て、ようやく回復されました。
再審公判では、2人の有罪判決の決め手となった自白の任意性や信用性に疑問が投げ掛けられ、裁判長は判決文で「捜査官らの誘導により調書が作成された可能性を否定できない」と指摘しました。
また、再審公判では、取り調べ録音テープの内容が特に問題になりました。テープには何カ所か編集した跡があり、録音テープが恣意的に使われる危険性を浮き彫りにしているといえます。取り調べの一部可視化では、供述内容を勝手に編集されるという危険性を取り去ることはできないでしょう。
今回のこの判決をきっかけに、取調べの可視化の問題について一緒に考えてみませんか？
